ツララ ハーモニクススタッカート82LSS-HX(Tulala HARMONIX Staccato82LSS-HX)ストローセッティング
小規模河川、港湾特化ライトロッド
ストローセッティングを採用し再登場。
曲げこむ程に、トルクを生み出す。
港湾や小規模河川における、シーバスゲームでの使用をメインに設計されたスタッカート82。
ストローセッティングを採用し、2020年今夏に再登場です。
ライトな操作感ですが、グリップの中までぎっしりつまったハーモニクスブランクスは、曲げこむ程に見た目からは想像できないトルクを生み出します。
小さなルアーで大きな魚を狙える絶妙なブランクスパワー。
ストローセッティングにより、更に魚へダイレクトにパワーを伝え、一期一会の大物と対峙した時でも安心感を与えてくれます。
バチ抜け、マイクロベイトに合わせたルアー
15gに満たないようなライトなルアーも軽快に操作でき、かつ前モデルの乗せ調子なテイストはそのままの設計となります。
バチ抜けやマイクロパターンに使う5~10g程度のルアーはもちろん、10~15gのリップ付きミノー、バイブレーションを操作する事も可能。
更にルアーの姿勢が安定するストローセッティングは、ピンスポットへのキャスト精度も向上させ、小規模エリアでピンを打ち続けていく釣りに最適な一本に仕上がっています。
■Action:RF
■Length(ft):8'2"
■Rod Wt:154g
■PE(# MAX):1.5(フロロリーダー40LB推奨)
■Cast Wt(g):3~24g
◇メインコンセプト
PEラインの持つメリットデメリットを把握し、飛距離、負荷分散、感度伝達など、メリットをトータルバランスで引き出すことができるガイドセッティング。
●モノフィラメント設計からPE専用設計へ
現代の釣りにおいて、ナイロンやフロロカーボンに代表されるモノフィラメントのラインでは妥協せざるを得なかった点が、PEラインの出現によって劇的な変化を迎えました。しかしながらPEラインがいろんなフィッシングスタイルに多用されるようになっても、釣り竿のガイドセッティングは旧態依然の従来のモノフィラライン仕様のままというのが実情です。従来のセッティングでは、PEラインのせっかくのよさが活かせず、 デメリットとすらなる事があります。
PEラインは、張りがなくラインのクセがつかないことが特徴。 モノフィラライン各種は進化したとはいえ、PEラインと比較して圧倒的に張りがあり、クセもつきます。 そのラインの張りとクセの特性から、リングサイズを大きくし、ガイド 数を少なく配置するのが従来。あくまでもこれらモノフィララインでの飛距離を優先していたからだと考えられます。
PEラインの場合、ガイド数を増やすことで、リングへの摩擦抵抗を軽減するという逆転の発想が必要でした。
●PE専用のガイドセッティング開発を通して
いくつかの事業で、これまで私自身はPE専用設定のガイドのセッティングを担当させていただく機会に恵まれました。その中には有名になった製品、ガイドシステムも存在しています。
張りがなく、クセがつかないPEラインは、数多くの小口径リングサイズを並べるセッティングが向いています。理由は、小口径リングだからリング間のラインのバタつきを抑えることができるからです。実際のフィールドで無風な状況はまずあり得ません。従来のように大きいリングサイズでガイド数が少ないと、リング内とガイド間隔でラインが暴れてしまい、逆に抵抗になりライントラブルとなってしまいます。このため以前より小口径リングでガイド数を増やすPEのセッティングを作ってきました。また小口径を多数セットすることにより、ブランクのパワーをより発揮できます。 キャスティング時やフッキング時のブランクのパワーと感度のアップ、リフティングパワーアップ、さらに各ガイドのライン角度がスムーズになるので、リトリーブフィールがスムーズになり、誘いからファイティング時の無駄なポンピングが減り、バラシも軽減します。こうして従来のセッティングから、従来製品の中にラインナップされた小口径製品を流用する形で、最初のPEセッティングが次々と生まれていきました。
●ストローセッティングへの進化
現在私が提案しているストローセッティングは、PEラインが主流になり、ガイド素材の軽量化が推し進められた近年、従来の専用設計では妥協せざるを得なかったところをトータル的に向上させたものです。これにはガイドを生産するメーカーや世界中のアングラーのアイデアなど、携わった多くの方の努力や知恵が関わっており、当然私一人でなし得たものではありません。特にトップガイド製品の多様化やフランジ形状、トルザイト、SiC-S、アルコナイトといった選択肢の増加が、ニーズや価格帯に合わせたセッティングを可能にしてきました。キャスティング時などに特にトラブルの多いティップにはガイドの形状とガイドポジションでトラブルレスなセッティングにしています。 また、ランディング時もスムーズにラインシステムが入る工夫もできるようになりました。これら技術の向上により、過酷な状況でもストレスなく集中できるはずです。 フリーフォール時などは、ラインの無駄なたるみがなくなるので、ラインの抜けもよりスムーズになっていることを実感していただけるはずです。ガイド数が多く増えても従来の大口径型ガイドシステムと比較してロッドの自重は変わらず、場合によっては軽くなるモデルも多くなってきました。こうしたガイド開発の歴史とともに、キャスティングの飛距離もPE専用で制作してきた従来のセッティングより数%アップしています。敢えてデメリットをあげるなら、ラインを通すのが面倒なくらいです。 老眼の方はとくに…。(笑)