BAITCASTING ROD FOR HARD FISHING.
そもそも、釣りをするために旅をする者にとって釣り竿はシンボルのようなものである。
新しいジェットセッターは、新型でも追加モデルでもない。同じベイトキャスティングモデルである「61C」で釣りができるなら、そのままでいい。内水面の魚ならば、ほとんどを相手にできるから。61Cもこの「63C」も釣り上げる魚は同じかもしれない。違う点は、大きく重いルアーをキャストできること、あとはヘビーカバーの下にいる魚やハードストラクチャーの中にルアーを送るときに必要な性能をもたせた。まだ見ぬ、これから出会うであろう大魚とも落ち着いて対峙することができる。
どれほどまでの重さのルアーが投げられるか、それはキャスティングスキルに寄るところが大きいのだけど、あえて言うなら、(気持ちよく投げられるかを言うなら)80~100グラムまで、クラスはXH。これは海外釣行で常用しているスライダー12Sやファッソ14、ベーシックサイズのビッグベイト(2オンスクラス)を、63Cで投げられるようにしたかった。もちろんリトリーブ・アクションさせられるテーパーだ。
ジェットセッター63Cは、4ピースで仕舞寸法が約50センチ。トランクやバックパックに忍ばせて行動できる。バズーカーと呼ばれるロッドケースは不要なので、上述した「魔法の杖」効果は残念ながら発揮できないが、そのかわり、高機動性を手に入れることができる。荷物がひとつ減り、空いた手で訪れた国の美しい風景を写真に収めたり、フレンチフライを食べながら歩いたり、大切な人の手を引くこともできる。